リーダーシップと感情 その4

項羽と劉邦   です。 項羽は、 生まれついてのエリート。 楚の将軍(項燕)の孫であり、項氏は代々楚の将軍を務めた家柄ででした。幼いころから、その聡明さを物語る逸話が複数あります。   一方、劉邦は、 農家の末っ子として生まれました。 成長するといわゆるチンピラとなり、家業を厭い、酒色を好んだ生活していました。   二人が歴史の流れの中で最初に出会う(二人は気づいていない)のは、項羽が叔父項梁とともに楚を復興し秦を滅ぼす戦いの際でした。   秦の軍勢の中には劉邦がいたのです。   以降、   劉邦は項羽に対し連戦連敗   なのです。   しかし、   最終的に天下を獲ったのは劉邦   でした。   劉邦は、最後の戦でついに天下を取り前漢の初代皇帝になったのです。     一体何があったのでしょうか?     劉邦のリーダーシップスタイルを物語る逸話に、家臣である韓信との問答が挙げられます。   韓信は、 張良、蕭何(しょうか)と共に劉邦配下の  

三傑の一人

  でした。   ある時、劉邦と韓信は様々な将の有能、無能について採点をしていました。   劉邦はフト、   「このわしはどうだろう?」   と韓信に訊きました。 (部下にこのように愚直に聴くところも劉邦らしいと私は思います)   すると、韓信は、   「陛下はせいぜい10万人程度の将でしょう。それ以上の兵力を御すのはとてもムリです。」   と言ったのです。 (言うよね〜w)   劉邦は続けて   「では、お前はどうなのだ?」   と聞いたところ、韓信は平然とこう答えました。   「兵力が多ければ多いほど(私の能力は発揮され)良いのです。」   劉邦はもっともだと思いつつも、 将として自分をはるかに上回る能力を持つ韓信が、自分の家臣でいることを不思議に思いその点を問いただしました。   すると韓信はこう言ったのです。   「陛下は、兵に将たる能力はおありではありません。 しかし、  

将の将になる能力

  がおありになるのです。 しかも、陛下のその能力は天から授けられたものなのです。」 出典: 司馬遼太郎『項羽と劉邦 下』pp208-209, 新潮文庫(1991)   韓信がどこまで本気でいったのか、それはわかりませんが、これを言われた劉邦はどのように思ったでしょうか。   部下とはいえ、さすが韓信。人心掌握に長けていますよね。     (続く)      ]]>

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